美しいムーブメントを搭載した、ZEITWINKEL 032 (ツァイトヴィンケル 032)は如何ですか。
本日は2月20日、2月も残りは本日を入れて9日間となりました。2月は短いので営業的には気を緩める事の出来ない月ですが、残り僅かになった営業日数を考えると本当に今更とは思いますが、もっともっと頑張らねばと心から思う、One Third Stomach溝正です。
上の写真の時計は、以前にも何度かご紹介したスイス サン・ティミエにある、年間製造総数1000本以下の小さな時計メーカー、『ZEITWINKEL(ツァイトヴィンケル)』の造っている「032°」という代表的なモデルです。3針センターセコンド、見やすいデイト、飾りの無いシンプルなデザイン、至って普通の時計に見えますが、搭載されているムーブメントは最高水準の技術で製造されたツァイトヴィンケル自社製ムーブメントZW0102です。
上の画像は、ツァイトヴィンケルCal.ZW0102をローター側から写した写真です。ジャーマンシルバーとベリリウムカッパーを主材料として造られた、美しい手仕上げが施されたムーブメントです。ネジ、3/4プレート、ブリッジなどのパーツのエッジに面取り鏡面仕上げ(手仕上げ)を施し、3/4プレート、テンプ受けの上面にはコート・ド・ジュネーブの仕上げを、更に3/4プレートの裏やブリッジの裏面などにパーツサイズに合わせた適切なサイズでペルラージュ仕上げが施されています。本当に、分解しないと見えない所まで完璧な仕上げが施されています。ジャーマンシルバーという素材ですが、硬度が500円玉程の銀の合金です。銀の合金ですので大変ゆっくりとですが、時間の経過と共に少しづつ黄色味を帯びてきます。この経年変化も、ジャーマンシルバーのパーツを使ったムーブメントを搭載した時計だけが持つ魅力だと思います。
上の画像は、Cal.ZW0102の文字盤裏の側から写した写真です。少し分かりずらいかも知れませんが、ムーブメント外周に設置された日付板の内側のパーツに、ペルラージュの仕上げが施されているのが見えます。
上の画像は、脱進機部分のアップの写真です。転輪の下の部分にもペルラージュ仕上げが施されているのが見えます。また、ローターに開けてある肉抜き部分のエッジにも面取り鏡面仕上げが施されています。この価格帯の時計のムーブメントで、これほど丁寧に手間を掛けて仕上げが施された物は他には無いと思います。
上の写真の秒針に注目して下さい。この秒針には、カウンターウエイトが有りません。ケースとラグの側面は、僅かにエッジ部分が高く出来ており、中央部が一段下がって見えます。文字盤には幅が狭く短めの楔形インデックスが設置され、長針は分の刻みに乗る長さ、短針はインデックスの内側にとどまる長さ、針のセンターに峰を設けたアルファ型の長短針は視認性も抜群です。この「ツァイトヴィンケル032°」という時計は、注意深く仔細に眺めて頂くと、際立った特徴を持っている事にお気づき頂けると思います。味の有る本当に良い時計です。
「ツァイトヴィンケル」の時計は、美しい内外装だけが売りではありません。実用性も極めて優れています。確実な巻き上げが期待出来る両方向巻き上げの自動巻、72時間(3日間)のロングパワーリザーブ、精度についてですが私が個人的に所有している273°(購入から5年以上になります)では日差+1.5秒、かなりの高精度です。防水性能も日常の使用に大変適した、5気圧の防水性能が有ります。安心です。
ZEITWINKEL(ツァイトヴィンケル)032°
自動巻(Cal.ZW0102、28,800振動/h、パワーリザーブ72h、デイト表示)
ステンレスケース(316Lステンレス、ケース径42.5㎜、厚11.7㎜)
ステンレス製フォールディングバックル付き手縫いカーフ製ストラップ
内面無反射コーティング サファイアクリスタル製風防
サファイアクリスタル製窓付裏蓋、5気圧防水
価格¥968,000円(消費税込み)
本当にマイナーな時計メーカーの時計です。しかし、有名な大手の時計メーカーが大変高額な時計以外には、絶対に施さない丁寧な職人の手による仕上げの機械を100万円以下で購入出来る、スイス時計業界の中でも特異な存在のメーカーです。是非とも、小林時計店に御来店の折には『ZEITWINKEL(ツァイトヴィンケル)』の時計も実物を手に取ってお確かめになって下さい。御来店、御問い合わせを御待ち致しております。
美しいZEITWINKEL(ツァイトヴィンケル)の機械を、一人でも多くの方にご覧いただきたいと心から願いつつ、本日はここまで。