ブライトリング メカニカルクロノグラフ マスターセミナーへの道
大阪にやってまいりました・・・。
今回大阪にやってきた目的は、ずばり!
「ブライトリング メカニカルクロノグラフ マスター セミナー」
に参加するためです。
「ブライトリングメカニカルクロノグラフセミナー」とは、ブライトリングが開くブライトリング取扱店舗スタッフ向けのセミナーで、主に機械式時計の構造やメンテナンスの知識をブライトリングの技術担当者から伝授していただけるという、非常に我々にとってありがたいイベントなのです(早口)。
そんなセミナーに参加するにあたり、私の左腕にはこいつが・・・
エヌ・オー・エム・オー・エス
NOMOS・・・ノモスグラスヒュッテです!←おい!
だって、ブライトリング持ってないんですもの。ブライトリングのセミナーに行くのにブライトリング着けて行かなきゃいけないというルールなんてないし、畜生!ブライトリング欲しいよー!!(早口、そして涙)
失礼・・・取り乱しました。
さて、大阪心斎橋の御堂筋沿い。ベントレーのショールームのあるビル(ブライトリングの人に聞いたら、ベントレーのショールームとの関係は「たまたま」らしいです)。
それが、ブライトリングの日本における西の拠点。ここの9階にブライトリングのサービスセンター「スタジオブライトリング大阪」とブライトリングユーザーの方のみが入れるという聖地、メンバー専用ラウンジがあります。
う~む・・・入口からしてカッコよい。
そしてドアは・・・
何でしょう、この異世界感。「 IN 」と書いてあるので入りますけど、もし「 OUT 」と書かれていたら、迷わず回れ右して新幹線に乗って自宅に帰っていたことでしょう。
まさに異世界への入り口感が半端なし、気のせいか左手のノモスが慄いているような・・・。
がんばれノモス、そしてがんばれ私(汗)
恐る恐る中に入ると、そこには・・・
なんだ、旅客機の椅子か・・・
じゃなくて、えっ?・・・旅客機の椅子?(汗)
なんでこんなところに??(←白々しい)
置いてある椅子ひとつ取っても、ブライトリングと航空機業界の関わりの深さ強く感じる演出です。
ちなみにこのラウンジは、フリードリンク。時計、航空機にかかわる書籍なども多数取り揃えており、一息つくには最高の場所です。
こういう贅沢な空間を楽しめるのも、ブライトリングユーザーであることの一つの楽しみですよね・・・(私は違いますが・・・涙)
さて、ここに来た本来の目的は、旅客機用の椅子でうとうとするためではなく、窓から見る御堂筋のイチョウ並木を眺める為ではなく、改めて言いますが、
「ブライトリング メカニカルクロノグラフ マスター セミナー」
を受講するために来たのです。心地よさについつい横道にそれてしまいました。
ラウンジの奥にあるスペースでセミナーは始まりました。
最初は、座学から。
基本的な機械式時計の構造、そしてクロノグラフの構造の説明です。
・・・まあ、まあ、ゆうても2級修理技能士の資格を持ってますし、業界もそれなりに経験しているので、こんな講習、知っていることばかりよ。
と、心のどこか(ほんの0.001パーセントぐらいですけどね)で思っていた私ですが、説明頂く内容に、次第に前のめりになってしまいました。
知識としては知っていても、実際の機械の動きを、スイスブライトリング本社で作られた技術者用の図解動画を見ながらの説明を受けると、解釈がより深まります。
クロノグラフの動作を制御する個々のパーツの役目や動き、時間調整装置である「テンプ」や「脱進器」の構造説明、「日付早送り禁止時間帯」がなぜ存在するのか・・・等々。
動画付きで説明されたので非常にわかり易い。
その動画ください!・・・と思わずお願いしたくなるほどです。
その後、スタジオブライトリング内部の見学。
燦々と光が降り注ぎ、スイスと同じ修理机が並ぶ、美しい修理室。
ブライトリングユーザーの皆さんの時計も、ここでメンテナンスされているのです。
この様な環境でなければ、ブライトリングのような精密な時計のメンテナンスは行えませんよね。
今回は特別にパーツのストックしている棚も開けてもらいました。
・・・これは、リューズ用のパッキンでしょうか?
過去から現在に至るまで、多くのモデルがあるブライトリング。
パーツのストックの量も当然それに比例してすさまじい量です。
ポリッシャーさんの手が写り込んでいますが、バフ室(ポリッシングルーム)です。
ここで、ブライトリングのあの堅牢な鍛造ケースや、繊細なパイロットブレスたちが磨き上げられるのです。
私はついついどんなバフを使っているのか気になって、バフの写真ばかり撮ってしまいましたが・・・汗
個人的にはここら辺、非常に興味あります(ほんとに)。
そして、ムーブメントの分解組立体験へ。
お久しぶりです、ユニタス君・・・と思ったら、私ユニタスムーブをばらすのも組むのも初めてであることをこの時初めて思い出しました。ユニタス(もどき)ならあるのですが・・・。
ムーブメントの分解や組み立てをするのは、いつ以来でしょう・・・久しぶりに対面したとき気づきました。
「あ…俺…老眼始まっているわ…涙」
一人称がいつも使わない「俺」になっているところから、本人の動揺をお察しください。
老化とは恐ろしいものです。
昔は見えていたものが、まったく見えない。
大きくてシンプル、世界で一番組み立てやすいと言われている、このムーブメントのホゾ穴が認識できません。
かといって、周りで誰も使っていないルーペを仰々しく使いだすのもなんか負けた気がします(誰に?)
こうなりゃ手探りだ・・・。
と、歯車の一つである「ガンギ車」を置いたところ・・・
「そこ、違いますよ(笑)」 by 優しいブライトリングの技術者さん
・・・うん、確かに変だと思ってた。
あとは、気合と創造力。「たぶん、ここかな・・・」という ←それは創造力とは言わない。
はぁ、はぁ、はぁ・・・汗
何とか組めました。この後、精度調整と精度チェックです。
精魂尽き果て、真っ白な灰となった私の横では・・・
和気あいあい・・・。
いいなぁ、若者たちは。楽しそうだなぁ・・・おじさん、もう疲れちゃったよ。
さて、抜け殻となった私ですが、セミナーはこの後も続き、最後に試験を受けました。
この試験が合格でありさえすれば、私は晴れて
「ブライトリング メカニカルクロノグラフ マスター」
になれるわけです。
試験の結果は、後日発表。
さて、わたしは果たして合格するのでしょうか?
その結果は、是非お店に来て、直接本人に聞いてみてください。
でも、もし合格していたら、ブログで発表するんでしょうね。
いつまでたっても、ブログを書かなければ・・・その時はお察しください。
すべては、老化が悪いのです。