ブラック×ゴールドの組み合わせのナビタイマーは、日本限定モデルのみ!
戸澤2026.11.02
2026.11.01
カルティエ
小林時計店の時計技術者兼Web担当の土井です。気が付けば11月突入。急に寒い!!時の流れとは早いもので、2026年も残すところあと2カ月となりました。今回ご紹介する時計は、この冬に時計愛好家の心を温かく、いや熱くするかもしれない、注目すべき1本でございます。
それがこちら。カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」グレー文字盤モデル(品番:WSSA0107)

数々のサントス ドゥ カルティエのコレクションの中でも異彩を放つ本作は、今年2026年春にスイスで開催されたウォッチズ&ワンダーズにて披露されました(ロードスターのように大々的にではなくひっそりと)。その時点から発売日などの詳細が明かされていないまま、およそ半年が経過。海外の時計メディアがインスタグラムに披露時のリストショットを載せるなど、時計愛好家の間で密かに話題となっていた中、本日2026年11月1日にようやく公式リリースされました。
本作が持つひとつのテーマは、過去と現代の解釈の融合、だと個人的に思います。インデックスなどを一切配さず、単色で染めた文字盤を採用したモデルは愛好家の間で”ゴースト”の名で知られていますが、カルティエは1980年代に「サントス ガルべ 」や「サントス オクタゴン」など複数作でこの”ゴースト”仕様のグレー文字盤モデルをリリースしました。

このゴーストという呼び名は、12時位置に配されたシルバーやゴールド色のブランドネームが、文字盤を見る角度によって消えるという仕掛けが施されていることが理由。正面から見るとはっきりと見える「CARTIER」の文字が、腕に着けて斜めから見ると消え、まるで幽霊のように現れたり消えたりする様から、誰が呼び出したのか、この仕様の文字盤はゴーストだとして広まったというわけです。さらに言えば、製造から数十年が経過したヴィンテージウォッチの印字が経験変化によって薄くなり、見えづらくなったものに対してもそう呼ぶことがあります。
さて、では本作がそのゴースト仕様かというと、実は案外そうではありません。文字盤に配されたシルバー色の「CARTIER」の文字は、割とどの角度からでもはっきりと見ることができます。「タンク」のブラック文字盤モデルをはじめ、現行の他のコレクションにはインデックスを配さないモデルが複数存在しますが、本作はその一種だと考えてよいようです。しかし、このシンプルなグレー文字盤にシルバー色のブランドネーム、3針というミニマムな組み合わせは、前述した1980年代の「サントス ガルべ 」等の意匠をオマージュしていることは間違いありません。

文字盤にフォーカス。グレー文字盤の表面は、上の写真の通りザラッとしたマット加工が施されており、カルティエはこれをバーニッシュ仕上げと呼んでいます。このマット仕上げという要素も80年代のモデルが持つ要素。インデックス無しの黒い「タンク」は光沢のあるラッカー仕上げのため、ここは明確な差別化が図られています。「CARTIER」の印字はくっきり見え、ここには”ゴースト化しない”という現代的な要素が含まれるでしょう。
一方でカルティエを特徴づける”バトン針”はポリッシュ仕上げで、インデックスがないことも相まって文字盤上で浮かんでいるようにも見えます。また以前のデイト付きからノンデイト仕様に改められたことも注目したいポイントです。

本作のサイズ展開はミディアムと呼ばれる縦41.9 mm × 横35.1 mmのケースのみで、比較的小ぶりで男女問わず使いやすいサイズ感となっています。艶やかなステンレススティール製のケースが、グレー文字盤が生み出すモノトーンな雰囲気を包み、そこにリュウズにセッティングされたブルーカボションが程よいアクセントを加えています。

これに加えて本作には、文字盤と同じグレートーンのアリゲーターストラップおよびDバックルが付属します。雰囲気の変貌は写真の通り。ドレスウォッチを得意とするカルティエだからこそ、スポーティーな要素の中に上品さが宿る、ドレッシーな外見に様変わりします。ベルト裏側の根元部分にあるボタンを押しながらスライドさせると簡単に外せる「クィックスイッチ™」システムも搭載。道具いらずでコマ調整も可能です。

……いかがでしたでしょうか。カルティエ愛好家の皆様が密かに注目していたサントス ドゥ カルティエ”ゴースト”モデル。歴史的な名作を現代のサントスとして落とし込んだ、コレクションの中でもミニマムな個性を放つ魅力的な1本です。
本作は現在、小林時計店 小倉本店にてご予約受付中で、お手に取ってご覧いただけるサンプル機をご用意しております。発表されたばかりで、なおかつ注目度の高いモデルであるため、当面の間は入荷が安定しない状態が続くと思われます。ご予約いただいてもすぐにはご用意できない場合が十分ございますのでご了承ください。
最新のご予約状況など、お探しの方はぜひご遠方からでもお気軽にお問い合わせくださいませ。土井のX(@doi_kobayashi)のDM等でも大歓迎です!
最後までお読みいただきありがとうございました。それではまた!